電気設備の設計とは?身近だけどよくわからない電気設備のあれこれ

電気設備の設計とは?

 

部屋の明かりをつけたり、スマホを充電したり。電気は日常的に使用するものの、「電気設備」と言うと何のことだろう?と思われる方も多いでしょう。

発電所で作られた電気が私たちの手元にきちんと届き、安全に使えるようにするため、電気設備設計と言う大切な仕事があります。それを詳しくご紹介します。

1.電気設備って何?

私たちが日々、当たり前のように使用している電気。多くの場合、電気は火力発電所、水力発電所などの発電所で作られ、送電線等を通じて使用場所(家、会社など)まで送電されて、使用できるようになります。

スイッチを入れれば部屋の明かりがつく。コンセントを挿せばスマートフォンの充電ができる。こんなふうに建物の内外で便利に、かつ安全に電気を使うためには、電柱にある設備のところから建物内へ電気を引き込み、それぞれの部屋でコンセントを使えるようにしたり、分電盤を設置したりする必要があります。電気設備とは、このように電気を安全に流すために不可欠な各種設備を指します。

電気設備設計とは

電気設備を建物のどこにどう配置するのか、といったことを計画するのが電気設備設計です。電気は誤って使用すると漏電や感電、火災の恐れもありますので、電気設備設計は専門知識を持つ有資格者でなければできないことになっています。

電気は私たちの生活の中でも特に頻繁に使用するものなので、使用する人の希望に合わせてコンセントを配置します。また、省エネ化された照明器具を使用する、長持ちする機材を使用するといった工夫を行い、ライフサイクルコストを下げるプランを提案したりもします。

2.電気設備設計の仕事

電気設備設計の仕事は建物が完成する前からはじまります。建物の設計図を見ながら、電気のスイッチやコンセントの場所を考えて、それに合わせて配線や配電盤の計画を作ります。電気設備には関連する法律、規則などがあるのでそれらを遵守するのはもちろんですが、発注者の意向や施工のコスト、設備の寿命や電気代といったライフサイクルコストも勘案することが求められます。

戸建て住宅、マンション、オフィスビル、商業ビルなど、建物の用途に応じて照明、空調などの使い方が変わるため、電気設備設計では利用者の利便性、快適性を考えながら設計図を作っていきます。

このように、電気設備設計は電気を使うあらゆる建物に不可欠な仕事です。

ほかの「設計」との違い

「設計」には、電気設備設計以外にも「構造設計」「意匠設計」などいろいろな「設計」があります。

「構造設計」というのは、文字通り建物の構造に関する設計です。建物が崩れたり地震の揺れなどで壊れたりしないよう、柱の太さや本数など建物の骨格部分を決めるものです。また「意匠設計」は、建物の見た目に関わるものです。間取りを決めたり、デザインを考えたりします。

このほかに、「設備設計」と呼ばれる設計があります。電気設備設計はここに含まれます。また、給排水設備設計配管空調設計などもあります。これらは、建物の壁や床、天井などに必要な配線、配管を行い、電気や水、空気などが問題なく流れるようにするものです。

このように建物には様々な「設計」があり、それぞれに役割があります。その中で、電気を安全に、快適に使えるようにするのが電気設備設計です。

3.電気設備設計のあれこれ

私たちの日常生活で電気工事が必要となる場面として、以下のようなことが考えられます。

  • リビングの壁に新しく照明器具をつける
  • 部屋の模様替えをするのでコンセントの位置を変える
  • これまでエアコンがなかった部屋に新しくつける
  • テレビアンテナを設置する
  • 防犯灯や防犯センサーをつける
  • オフィスビルで社内ネットワークを構築、配線する
  • ブレーカーを交換する

これらの電気工事を安全に行うためには専門知識やスキルが必要とされます。そこで、電気設備設計に関連する資格として、「電気工事士」や「電気工事施工管理技士」といった国家資格があります。電気は扱い方を誤れば漏電や火災につながる恐れもありますので、ごく一部の簡単な工事を除いて、電気工事を無資格者が勝手に行うことは法律で禁止されています。たとえ自宅の工事だとしても、専門業者に依頼すべき内容かどうかを事前にしっかり確認することが必要です。

4.こんなところにも電気設備が

情報通信設備防災設備にも電気設備設計が必要です。ここでは例を挙げてご紹介しましょう。

情報通信設備の電気設備設計

病院や福祉施設には情報通信設備が欠かせません。いわゆる「ナースコール」と言えばイメージしやすいでしょう。また、図書館で本を検索する端末や、貸し出しや返却の手続きをする機器にも情報通信設備が使われています。近頃はコンビニで住民票を入手できるようになりましたが、そのようなシステムにも勿論、情報通信設備が使われています。

防災設備の電気設備設計

人々の安全を守るため、建物にはさまざまな防災設備が設置されています。住宅やオフィス等はもとより、昨今はセキュリティ対策で情報通信設備を導入する小中学校や幼稚園なども増えています。停電時に安全に避難するための非常照明や誘導、火災から人々を守るための防排煙、自動火災報知設備などです。また、防犯センサー、防犯警報など、防犯を目的とした設備もあります。

これらの防災設備にも電気設備が関係しています。必要な防災設備が万一の場合にしっかり機能するよう、効率、効果を考えてプランを作成するのも電気設備設計の仕事です。

まとめ

私たちはいつも当たり前のように電気を使用しています。電気が発電所から私たちの手元まで届くまでには、多くの電気設備を経てきており、電気設備設計は人々が電気を安全に使うための大切な仕事です。株式会社天山設備設計では、使う人に合わせて安全かつ快適なプランをご提案できます。福岡で電気設備工事をお考えの方は、ぜひご相談ください。

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